ブルンジコーヒーはどんな味?FWレッドブルボン中煎りで感じた酸味と苦味の変化

ブルンジFWレッドブルボン中煎りで感じた酸味・苦味・甘い余韻 コーヒー豆レビュー
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ブルンジコーヒーについて調べると、フルーティーな香りや柔らかな酸味、冷めてから感じるチョコレートのような風味が特徴として紹介されています。

そうした説明を読むと、酸味や香りが中心の軽やかなコーヒーを思い浮かべます。ただ、花のような華やかさとチョコレートのような余韻が、一杯の中でどのようにつながるのかまでは想像しにくく感じました。

実際に中煎りで淹れてみると、事前に想像していた花の香りよりも、苦味の存在感が印象に残りました。その苦味は単独で強く出るのではなく、カシスやグレープフルーツを思わせる酸味と、後味のチョコレートのような風味をつないでいるように感じられました。

そこで今回は、ブルンジ FW レッドブルボンの中煎りを、ペーパードリップ・フレンチプレス・ネルドリップで飲み比べました。抽出方法による違いに加え、湯温を変えたときに香りや甘味の見え方がどう変わるのかも確かめています。

この記事でわかること

  • ブルンジ FW レッドブルボン中煎りで実際に感じた味
  • 3つの抽出方法で酸味・苦味・余韻がどう変わったか
  • 湯温と好みに合わせて、どの淹れ方を選ぶとよいか

ブルンジコーヒーとは?ンゴジ地区のレッドブルボン

ブルンジは東アフリカに位置する内陸国で、北部から中部の高地を中心にコーヒーが栽培されています。代表的な産地には、カヤンザ、ンゴジ、ムインガ、ギテガなどがあります。

今回使用した豆の産地であるンゴジ地区は、ブルンジ北部のルワンダ国境に近い地域にあります。カヤンザなどと並ぶ主要なコーヒー産地のひとつで、ブルンジ国内でもコーヒー栽培が盛んな地域です。

ブルンジの主なコーヒー産地とンゴジの位置

今回使用したのは、ンゴジ地区で生産されたレッドブルボンです。飲む前は、フルーティーな香りと柔らかな酸味を中心に、冷めるにつれてチョコレートのような余韻が現れる味わいを想像していました。

品種はレッドブルボン100%、精選はFW(商品表記:フリーウォッシュド)です。ただし、同じブルンジ産やレッドブルボンでも、農園や精選方法、焙煎度、抽出条件によって味の印象は変わります。今回はこの豆を中煎りで飲み比べ、抽出方法による違いを確かめていきます。


今回の検証条件

項目内容
ブルンジ FW レッドブルボン 
焙煎度中煎り
精選方法FW(フリーウォッシュド)
比較した抽出方法ペーパードリップ/フレンチプレス/ネルドリップ

今回の検証では、各抽出方法の特徴をできるだけ引き出せるよう、挽き目・湯量・抽出時間は完全には統一していません。それぞれの方法で無理なく味が出る条件に調整し、実際に飲むことを前提に比較しています。

具体的なレシピは、各抽出方法のレビュー内に記載します。

今回使用した豆はこちらです。

今回使用したブルンジ FW レッドブルボン中煎りのコーヒー豆

今回使用したのは、DripTripの「ブルンジ FW レッドブルボン Qグレード」です。

焙煎度を選べる商品の中から、今回は中煎りで注文しました。


ブルンジ中煎りで感じた味

今回のブルンジ中煎りでは、カシスを思わせる芳醇な酸味、グレープフルーツのようなほろ苦い柑橘感、冷めてから現れるチョコレートのような余韻を感じました。

3つの抽出に共通していたのは、柔らかな酸味の奥に苦味があり、温度が下がるにつれて果実感やチョコレートの余韻が分かりやすくなったことです。ただし、苦味の強さと質感は抽出方法によって異なりました。

ペーパードリップでは味の移り変わり、フレンチプレスではコクと重み、ネルドリップでは重厚な苦味と後半の果実感が印象に残りました。ここからは、それぞれを飲んだときの変化を詳しく紹介します。


淹れ方によって見えた3つの表情

ペーパードリップ:苦味が果実感とチョコレートの余韻をつないだ

抽出条件:豆15g/湯量(投入量)225ml/中粗挽き/90℃/抽出時間3分/使用器具:HARIO V60 

実際に飲んだ感想

一口目では、柔らかな酸味とともに甘い香りを感じました。酸味にはカシスを思わせる芳醇さがありましたが、鋭さはなく、マイルドな印象でした。その奥には、飲む前には想像していなかったほのかな苦味も感じられました。

飲み進めていくと、3〜4口目あたりから苦味をはっきりと感じるようになりました。酸味と苦味が重なることで、カシスのようだった印象は、グレープフルーツを思わせる風味へと変わりました。飲み始めから中盤にかけては、甘味や酸味よりも苦味が味の軸になっていたように感じました。

さらに冷めてくると酸味が増し、相対的に苦味の印象が落ち着いたことで、再びカシスのようなベリー系の酸味が前に出ました。後を追うような苦味が酸味をすっきりとまとめ、その先にはチョコレートを思わせる甘い余韻が残りました。飲み始めには弱かったチョコレート感が、温度が下がるにつれて分かりやすくなった点も印象的でした。

飲み進める中で、カシス、グレープフルーツ、再びカシスへと印象が移りました。これは味が定まらなかったというよりも、苦味を捉えたタイミングと、温度が下がるにつれて酸味が増したことによって、同じ酸味の見え方が変化したためだと思います。

質感は軽やかさとなめらかさの中間で、3つの中では最も全体のバランスと味の変化を追いやすい抽出でした。


フレンチプレス:甘味よりコクと重みのある苦味が前に出た

抽出条件:豆15g/湯量(投入量)225ml/粗挽き/90℃/抽出時間4分30秒/使用器具:BODUM KENYA

実際に飲んだ感想 

一口目では、酸味よりも香ばしさとコクが先に広がりました。その奥には、柑橘を思わせるほろ苦い爽やかさもかすかに重なっていましたが、この時点ではまだ輪郭がはっきりせず、後味は比較的すっきりしていました。

飲み進めていくと酸味とほろ苦さが少しずつ明確になり、グレープフルーツを思わせる風味へと変わりました。ペーパードリップよりも苦味を捉えやすかったことで、ベリー系の芳醇さより、柑橘の皮を思わせるほろ苦い爽やかさが前に出たように感じました。

さらに冷めてくると、微かだった酸味と苦味がより分かりやすくなり、グレープフルーツのような印象も強まりました。一方で、苦味は余韻まで残り、飲み始めのすっきりとした印象から、次第に重みのある味わいへと変化しました。最後まで甘味はほとんど感じられず、今回の3つの中でも特に苦味とコクが印象に残る抽出でした。

ペーパードリップでも苦味は感じましたが、フレンチプレスではその存在がさらに分かりやすくなりました。この時点では、苦味が今回のブルンジ中煎りを特徴づける味なのではないかと考えていました。


ネルドリップ:重厚な苦味からベリー系の酸味へ変化した

抽出条件:豆15g/湯量(抽出量)210ml/中挽き/90℃/抽出時間3分/使用器具:ドリップポット・ウッドネック

実際に飲んだ感想

一口目では程よい苦味が先行し、その奥に柔らかな酸味がありました。飲み込んだあとは苦味と酸味がすっきりと抜け、ほのかに香ばしい香りが残りました。

中盤になると苦味がやや増し、口当たりにも厚みが加わりました。そこへ控えめな酸味が重なることで、グレープフルーツのようなほろ苦さや、スパイスを思わせる風味も感じられました。後味には苦味と香ばしさが残り、甘味自体は強く感じませんでしたが、余韻には微かにビターチョコレートのような印象がありました。

冷めてくるとカシスを思わせるベリー系の酸味が前に出て、相対的に苦味の印象は落ち着きました。苦味が穏やかに感じられるようになったことで、チョコレートのような余韻も先ほどより捉えやすくなり、微かにナッツのような香ばしさも残りました。

前半はネルドリップらしい厚みのある口当たりと香ばしい苦味が中心で、しっかりとした飲みごたえがありました。そこから冷めるにつれてベリー系の酸味やチョコレートのような余韻が現れ、重厚さの中でも少しずつ変化するフルーティーさを楽しめた点が、この抽出の魅力だと感じました。


補足:湯温を上げると甘味と果実感が分かりやすくなった

90℃で3つの抽出方法を飲み比べた段階では、どの淹れ方でも苦味が印象に残りました。そのため、この豆は苦味を軸にしたコーヒーなのではないかと考えていました。

そこで追加検証として、ペーパードリップを92℃、フレンチプレスを94℃に設定し、90℃から湯温を上げたときの変化を確かめました。

湯温を統一しなかったのは、これまで別の豆でも試した際に、フレンチプレスはやや高めの湯温で淹れた方が好みに合うことが多かったためです。器具ごとの適温を示すものではなく、それぞれの抽出方法で試してみたい条件を選びました。

ペーパードリップの92℃では、90℃よりも苦味が控えめに感じられ、前半では花のような香りとやわらかな甘味が感じられました。

後半にかけては酸味が増し、オレンジを思わせる甘酸っぱい風味へと変わりました。後味にも甘味がやや強く残り、90℃で感じたチョコレートのような余韻よりも、ミルクチョコレートを思わせるまろやかな印象になりました。甘味と酸味の移り変わりを捉えやすく、個人的にも90℃より92℃の方が好みに合っていました。

フレンチプレスの94℃では、90℃で前に出ていた苦味が比較的穏やかになりました。中盤では華やかな酸味と控えめな苦味がバランスよく重なり、90℃よりも爽やかな風味に感じられました。後味には、90℃ではほとんど感じられなかったチョコレートを思わせる甘味も残りました。

湯温を上げると抽出が進み、苦味も強くなるのではないかと予想していました。しかし実際には、酸味や甘味が分かりやすくなり、相対的に苦味の印象は穏やかになりました。今回試した範囲では、この豆の中煎りは湯温を少し高めにした方が、味全体のバランスと変化を捉えやすいように感じました。

一度の比較だけで適温を断定することはできませんが、90℃で苦味が目立つと感じた場合は、湯温を少し上げて試してみるのも選択肢のひとつかもしれません。

湯温を上げたときに見えた違い

ペーパードリップ・92℃
花のような香りとやわらかな甘味
→ オレンジのような甘酸っぱさ
→ ミルクチョコレートのような余韻

フレンチプレス・94℃
華やかな酸味と控えめな苦味
→ 90℃より爽やかな風味
→ チョコレートのような甘味

今回試した範囲では、少し高めの湯温にすると、酸味や甘味、味の移り変わりを捉えやすくなりました。


比較まとめ:ブルンジ中煎りは抽出方法でどう変わる?

ペーパードリップは味の変化とバランス、フレンチプレスは苦味とコク、ネルドリップは厚みと冷めてからの果実感が特徴でした。詳しい味の変化は各レビュー、好みに合わせた選び方は下の「タイプ別・おすすめの抽出方法」にまとめています。

抽出方法酸味苦味厚み主な風味
ペーパードリップ4/53/52/5カシス/柑橘/チョコ
フレンチプレス3/54/54/5柑橘/ほろ苦さ/コク
ネルドリップ2/54/55/5ビターチョコ/カシス/スパイス

※5段階の相対評価。90℃で淹れたときの印象です。

タイプ別・おすすめの抽出方法

味の移り変わりと全体のバランスを楽しみたい方
→ ペーパードリップ

コクのある苦味と、ほろ苦い柑橘感を楽しみたい方
→ フレンチプレス

厚みのある口当たりと、冷めてからの果実感を楽しみたい方
→ ネルドリップ


結論:ブルンジ中煎りは苦味が果実感とチョコレートをつなぐコーヒー

今回飲んだブルンジ FW レッドブルボンの中煎りは、フルーティーな酸味だけでは説明できないコーヒーでした。

温かいうちは苦味が味の骨格になり、カシスのような酸味と重なることで、グレープフルーツを思わせるほろ苦い柑橘感が現れました。冷めてくると酸味が増し、相対的に苦味の印象が落ち着いたことで、ベリー系の芳醇な酸味やチョコレートのような余韻も分かりやすくなりました。

湯温を少し上げると、ペーパードリップでは花のような香りとオレンジの甘酸っぱさ、フレンチプレスでは華やかな酸味とチョコレートのような甘味が見えました。苦味だけがこの豆の個性というより、抽出条件によって果実感や甘い余韻の見え方が変わるコーヒーだったように思います。

初めて試す場合は、味の移り変わりと全体のバランスを追いやすかったペーパードリップがおすすめです。苦味が目立つと感じた場合は、湯温を少し高めにして試してみるのも選択肢のひとつかもしれません。

酸味が鋭すぎるコーヒーは苦手でも、果実感とコーヒーらしい苦味の両方を楽しみたい方には、試しやすい一杯だと思います。もし「ブルンジは酸味が強そうで、自分に合うか分かりにくい」と感じているなら、今回使用したレッドブルボンを一度チェックしてみてください。私自身にとっても、「ブルンジ=酸味を中心に楽しむコーヒー」というイメージが、苦味や湯温によって表情が変わるコーヒーへと変わるきっかけになった一杯でした。


ブルンジから好みを広げるなら

今回のブルンジは、基本条件ではカシスやグレープフルーツを思わせる果実感と、コーヒーらしい苦味が共存していました。一方、湯温を少し上げると香りに華やかさが現れ、オレンジのような甘酸っぱさや、ミルクチョコレートを思わせる余韻も感じられました。

ここから別の産地へ好みを広げるなら、今回気になった風味や変化を手がかりに選ぶと、それぞれの違いを比べやすいと思います。

同じ中煎り・ウォッシュドのアフリカ産で、冷めるにつれて果実感がどのように変わるかを比べたい方には、ルワンダ ミビリマの飲み比べ記事が自然な次の一杯です。今回のブルンジでは、湯温を上げたペーパードリップでオレンジのような甘酸っぱさが現れましたが、ルワンダではアプリコットを中心とした果実感が印象に残りました。同じアフリカ産のウォッシュドでも、果実の見え方がどう異なるのかを比較できます。

カシスやグレープフルーツのような果実感をさらに深掘りしたい方は、ケニアAAの飲み比べ記事も参考になります。ケニアでも、冷めるにつれてグレープフルーツやカシスを思わせる風味が現れました。ただし、今回のブルンジでは苦味が果実感と余韻をつないでいたのに対し、ケニアでは甘味とコクから果実感へと移っていきました。同じフレーバーが、異なる流れの中で現れる点を比べやすい記事です。

湯温を上げたときに感じた香りの華やかさや、ミルクチョコレートのような余韻をさらに楽しみたい方には、エチオピア シャンタウェネの飲み比べ記事が向いています。エチオピアでは、フローラルな香りや白桃のような果実感に加え、後味にはミルクチョコレートを思わせる甘味が現れました。苦味を骨格にして表情が変わった今回のブルンジと、果実感と甘味が穏やかにまとまったエチオピアの違いを楽しめます。

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