ペルーのコーヒーは以前から気になっていたものの、正直なところ自分の中では味のイメージがあまりはっきりしていませんでした。
同じ南米のコーヒーでも、ブラジルならナッツのような香ばしさ、コロンビアならバランスの良さやほどよい酸味といった印象があります。
それに比べると、ペルーコーヒーは「飲みやすそう」というイメージはありつつも、実際にどんな味わいなのか気になっていました。
南米産コーヒーの違いを比べたい方は、「ブラジルコーヒーの飲み比べ記事」も参考にしてみてください。
ペルーコーヒーについて調べてみると、ペルー産のコーヒーはマイルドで、甘味の余韻が残る後味の良さが特徴として挙げられることが多いようです。
そのほかにも、オレンジのような柑橘系の香りや、ナッツのような香ばしさ、軽めのコク、バランスの取れた酸味があり、クセが少なく飲みやすいコーヒーとして紹介されていました。
そのため、飲む前はあっさりしつつも甘味があり、クセの少ないバランスタイプのコーヒーを想像していました。
そこで今回は、ペルーのチャンチャマヨを使って、ペーパードリップ・フレンチプレス・ネルドリップの3つで飲み比べてみました。
事前に調べたようなマイルドな飲みやすさがあるのか、それとも抽出方法によって酸味や香ばしさ、コクの出方に違いがあるのか。
実際に飲みながら、今回の豆の印象を確かめていきます。
この記事でわかること
- ペルーコーヒーに多い味の傾向とチャンチャマヨの産地背景
- 実際に飲んで感じた果実感・香ばしさ・ほろ苦さ
- 好みに合った抽出方法の選び方
ペルー チャンチャマヨとは?
ペルーは南米のコーヒー生産国のひとつで、アンデス山脈の高地や豊かな自然環境を活かしてコーヒーが栽培されています。
また、オーガニックコーヒーの生産が盛んな国としても知られており、自然環境を活かした栽培がペルーコーヒーの背景のひとつになっています。
今回レビューするチャンチャマヨは、ペルー中部に位置し、コーヒー産地として知られる地域です。
ここからは、今回使用した豆や抽出条件を整理したうえで、飲み比べた結果を紹介していきます。
今回の検証条件
| 項目 | 内容 |
| 豆 | ペルー チャンチャマヨ G-1 |
| 焙煎度 | 中煎り |
| 精選方法 | ウォッシュド |
| 比較した抽出方法 | ペーパードリップ/フレンチプレス/ネルドリップ |
| 豆量・挽き目・湯量 | 各抽出に合わせて調整 |
今回の検証では、各抽出方法の特徴をできるだけ引き出せるよう、豆量や挽き目などは完全には統一していません。それぞれの抽出方法で無理なく味が出る条件に調整しながら、実際に飲む前提で比較しています。
今回使用した豆はこちらです。

豆は、DRIP TRIPのペルー チャンチャマヨです。注文後に好みの焙煎度で焙煎してもらえる商品で、今回は中煎りを選びました。商品ページでは、やわらかな酸味とコクを併せ持つ、すっきりとしたマイルドな口当たりのコーヒーとして紹介されています。
ペルーコーヒーの飲みやすさや、チャンチャマヨらしい味わいが実際にどう感じられるのかを、3つの抽出で比べていきます。
抽出方法別レビュー
ペーパードリップ
抽出条件: 豆15g / 湯量(投入量)225ml / 中粗挽き / 90℃ / 抽出時間3分

実際に飲んだ感想
豆を挽いた時点で、香ばしい香りがしっかりと立っていました。個人的には、挽いた時に香りがよく出る豆は鮮度の良さを感じることが多く、この時点で飲むのが楽しみになりました。
実際に飲んでみると、一口目はナッツのような香ばしさに程よい酸味が重なり、さっぱりとした印象でした。酸味はありましたが、酸っぱいと感じるほど強くはありませんでした。後味にはほんのりとした甘味が広がり、温かいうちは軽やかですっきりしつつも、少しマイルドさのある味わいでした。
2〜3口目あたりからは、少しずつ酸味の印象が増していきました。最初は香ばしさが中心でしたが、飲み進めるにつれて、桃やアプリコットを思わせるようなやわらかい甘酸っぱさも感じられるようになりました。後味の甘味もだんだんチョコレートのような風味に感じられ、中煎りながら意外と甘味の余韻があることに驚きました。
冷めてくると、酸味のフレッシュさがさらに前に出てきました。一方で、後味のチョコレートのような甘味は少し落ち着き、全体としてはよりすっきりと抜ける印象に変わりました。飲む前は柑橘系の酸味を想像していましたが、実際にはそこまでシャープではなく、やわらかな甘酸っぱさに近い印象でした。
全体を通して、口当たりは軽やかでクリーンでした。飲み始めは香ばしさとマイルドな甘味があり、冷めてくるにつれてフレッシュな酸味が感じやすくなりました。ペーパードリップでは、すっきりした飲み口をベースにしながら、後半にはフルーティーな甘酸っぱさとほどよい華やかさも楽しめました。
アプリコットのようなやわらかい果実感が好みの方は、同じ中煎りで果実感を楽しめた「ルワンダ ミビリマの飲み比べ記事」も参考になります。
今回は、HARIO V60を使用して抽出しました。雑味が出にくく、香ばしさや酸味の輪郭を確認しやすいため、今回のようなすっきりした飲み口の中にある甘酸っぱさも楽しみやすいと感じました。
フレンチプレス
抽出条件: 豆15g / 湯量(投入量)225ml / 粗挽き / 90℃ / 抽出時間4分半

実際に飲んだ感想
ペーパードリップを飲んだ後だったので、フレンチプレスではより甘味が出て、マイルドな印象になるのではないかと予想していました。
実際に飲んでみると、第一印象は香ばしさとコクでした。一口目は、豆の香ばしい風味と甘いコクが口の中に広がりました。ペーパードリップで感じたような酸味はこの時点では控えめで、後味もすっと抜けていく印象でした。
飲み進めていくと、少しずつ酸味が出てきました。ペーパードリップほど前に出るわけではありませんでしたが、オレンジを思わせるような甘酸っぱさが加わり、最初の香ばしい印象から少し明るい味わいに変わっていきました。
後味は甘さがしっかり残るというより、香ばしさを含んだ余韻がすっと抜けていく印象でした。その中に黒糖のような風味があり、かなり微かではあるものの、焼き芋にも似たニュアンスを感じました。
冷めてくると酸味はやや増し、オレンジのような風味がより分かりやすくなりました。そこにアプリコットのようなやわらかい甘酸っぱさも少し重なりましたが、酸味が強くなるというより、さっぱりとまとまっていました。
全体を通して、フレンチプレスにしては意外と軽やかでクリーン寄りの口当たりでした。オイル感や重さが前に出るというより、香ばしさとコクがありつつも後味はすっきりしていました。ペーパードリップより甘味やマイルド感が強くなると思っていましたが、実際には後味の甘さは控えめで、よりさっぱりした印象が残りました。
今回は、BODUM KENYAを使用しました。豆とお湯を入れて時間を置くだけなので手順がシンプルで、抽出のブレが出にくいところが使いやすい器具です。ペーパードリップとは違った香ばしさやコクを楽しみたい時にも向いていると感じています。
ネルドリップ
抽出条件: 豆15g / 湯量(抽出量)200ml / 中挽き / 90℃ / 抽出時間3分

実際に飲んだ感想
これまでのペーパードリップとフレンチプレスの印象から、ネルドリップでは酸味寄りのバランスになりつつ、ネルならではの個性は少し控えめになるのではないかと予想していました。一方で、後味にはチョコレートや黒糖のような甘味、丸みのある口当たりが出ることも期待していました。
実際に飲んでみると、一口目の第一印象は甘酸っぱさでした。飲み始めは酸味と甘味が同じくらいに感じられ、3つの抽出の中でも味のバランスはかなり整っていました。
比較的浅めに焙煎された豆をネルで抽出すると、これまで私が淹れてきた中では少し薄く感じることもありましたが、今回はそういった印象はありませんでした。酸味と甘味がしっかり出ていて、飲み始めはやわらかくまとまりのある味わいでした。
飲み進めていくと酸味が少しずつ強くなり、それに合わせて甘味は落ち着いていきました。そこにほろ苦さも加わったことで、グレープフルーツのようなキレのある酸味が感じられ、最初のやわらかな印象から飲みごたえのある味わいへと変わっていきました。
後味ではグレープフルーツのような風味がわずかに余韻として残り、ジューシーさも感じられました。
冷めてくると、酸味をしっかり感じながらも苦味が少し増し、グレープフルーツのような印象がさらに分かりやすくなりました。酸味はすっきりと抜けていきましたが、後味にはほろ苦さと香ばしさが残り、微かな甘味と重なることで黒糖のような余韻も感じられました。
他の抽出と比べると、ネルドリップでは酸味と並んで苦味も感じられたことで、ペーパードリップやフレンチプレスでは見えなかった一面が表れました。飲む前に期待していた丸みや後味の甘さとは異なり、グレープフルーツのような酸味とほろ苦さが前に出たことで、3つの中では最も飲みごたえのある一杯になりました。
今回は、HARIO ウッドネックを使用して抽出しました。手入れには少し手間がかかりますが、今回のように酸味だけでなく、ほろ苦さや余韻まで含めて味わいたい時には相性の良い器具だと感じました。
比較まとめ:ペルー チャンチャマヨの特徴は抽出方法でどう変わる?
| 抽出方法 | 飲みやすさ | 酸味 | 香ばしさ | 特徴 |
| ペーパードリップ | ★★★ | ★★☆ | ★★☆ | スッキリした飲み口。桃・アプリコットのようなフルーティーさ |
| フレンチプレス | ★★★ | ★★☆ | ★★★ | 香ばしさとコク。オレンジのような甘酸っぱさ |
| ネルドリップ | ★★☆ | ★★★ | ★★☆ | グレープフルーツのような酸味とほろ苦さ。飲みごたえあり |
今回3つの抽出で飲み比べてみると、同じペルー チャンチャマヨでもかなり印象が変わりました。
ペーパードリップは軽やかなフルーティーさ、フレンチプレスは香ばしさとすっきり感、ネルドリップは酸味とほろ苦さによる飲みごたえが印象的でした。
事前に調べたマイルドな飲みやすさは共通して感じられましたが、ただ穏やかなだけではなく、抽出によって果実感や香ばしさ、ほろ苦さも楽しめる豆だと分かりました。
タイプ別・おすすめの抽出方法
- フルーティーさをスッキリ楽しみたい方 → ペーパードリップ
- 香ばしさとコクを楽しみたい方 → フレンチプレス
- 酸味とほろ苦さの飲みごたえを楽しみたい方 → ネルドリップ
結論:ペルー チャンチャマヨは飲みやすく、果実感と香ばしさも楽しめるコーヒー
今回のペルー チャンチャマヨは、飲む前に想像していた通り、全体としてクセが少なく飲みやすい豆でした。
一方で、ただ穏やかであっさりしているだけではなく、果実感や香ばしさ、ほろ苦さも感じられ、思っていたより奥行きのある味わいでした。
強い個性が一気に押し寄せるタイプではありませんでしたが、それぞれの風味が強く出すぎず、無理なくまとまっているところが今回感じたチャンチャマヨの特徴です。
クセの少ないコーヒーが好きだけれど、ただ無難な味では物足りない方には合いやすいと思います。ペルーコーヒーの特徴を実際に確かめてみたい方には、今回使用したペルー チャンチャマヨも試しやすい選択肢だと思いました。


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